洞察力

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アスリート トレーニング・コンディショニング 考えていること

筋肉をつけることと、筋力を上げることは同じようで違う

こんにちは。トレーニングコーチの瀧本銀次朗です。

決して言葉遊びじゃないです。

「筋肉をつけること」と、「筋力を上げること」は違う。

全く違うわけではないけど、全く同じでもない。

ウエイトトレーニングを狙った目的に合わせて活用するためにも、ここは大事だと思います。

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筋肉を大きくするウエイトトレーニングの方法

ウエイトトレーニングによってもたらすことのできる効果は、いちばんパッと頭に浮かびやすいのは「筋肉を大きくすること」。

ウエイトトレーニングでは、大きな負荷を繰り返し身体に加えることで、筋肉がその負荷に適応しようとより大きくなって修復されていきます。

これは、「超回復」という言葉で一般的に広く知られている理論ですので、知っている人も多いかも。

重さや回数は、どのくらいがいいのか?

重さはだいたい1RM(1回もちあげるのが精一杯の重さ)の75〜85%の間で6〜12回反復するのを1セットとして、2〜4セットやるというのがいいと言われています。

ただ、この重さ、回数じゃなきゃ筋肉は大きくならない(筋肥大しない)のかというと、そういうわけではなく。

ウエイトトレーニングによるカラダの反応をみる研究の結果、このくらいの塩梅がいちばん効率がいいということがわかったため、重量設定と回数設定はこの範囲で行うことが多いということです。

筋肉が大きくなれば出せる力も強くなる?

筋肉は車のエンジンみたいなもので、エンジンが大きければ、それだけ大きな力を出せるようになります。

ただ、人間のカラダの面白いところ、スポーツの面白いところは「筋肉が大きい人が必ずしもいちばん大きい力を出せているわけじゃない」というところ。

筋肉が力を出すには、脳から命令がいく必要があります。

車でいえばアクセルを踏む瞬間みたいなもんだと思うんですが、大きなエンジンを搭載していても、強くアクセルを踏みこまなきゃ、スピードは出ないですよね。

筋肉も同じで、「動け!!」というアクセルを強く踏めなきゃ、大きな力は出ません。

この「アクセル」っていうのは、人間でいえば「神経」。

神経が一気に筋肉に命令を出すことで、はじめて大きな力は出せるようになります。

大きな力を出すには、筋肉の大きさと、アクセルを強く踏む訓練が重要

アスリートとのトレーニング、とくにウエイトトレーニングの中では、「見せかけの筋肉はいらないんです。」という声をたくさんいただきます。

見せかけの筋肉っていうのは、そこに筋肉はあるけれど、大きな力は出せない、そもそもそこの力を必要としていない(アスリートの感覚としては、自分のやっているスポーツに関係ない筋肉、使えない筋肉、無駄な筋肉、という感じが強いかもしれません)、ということだと思います。

必要のない要素を向上させるっていうのはないですが、筋肉ついたのに力を出せないという状態はトレーニングのやり方によっては起きてしまいかねないことで、気を使うところです。

もちろん筋肉(エンジン)が大きければそれだけ大きな力を出せる容量は増えます。

ただ、それだけでは不十分で、ちゃんと強くアクセルを踏めるようにしなきゃいけない。

そのために必要なトレーニングは、筋肉を大きくするためのトレーニングとは方法がちょっと違ってきます。

大きな力を出すためのウエイトトレーニング

負荷は筋肥大よりも重い負荷、1RMの90%前後か、それ以上の重量を使用し、回数は多くても5回、大抵は2~3回に留めます。

というより、このくらいの重量になるとこのくらいの回数しか出来ないはずです。

筋肉自体が大きくなる効果は、若干薄れます。

でも、こうやって大きな負荷に対して一気に力を出す訓練を重ねることで、アクセルを強く踏む練習になるんです。

こういったトレーニングを繰り返すことで、最大筋力(自分で出せる最もおおきな力)が向上していきます。

高重量を扱うことは、関節への負担などのリスクも少なからずあります。

ただ、きちんと休養をして、実施する際もフォームの乱れや無駄な追い込みを回避すれば怪我なく効果的なトレーニングは可能です。

筋肉を意図的に大きくすることの弊害

筋肉を大きくすることに集中するということは、それだけカラダに変化が訪れるということです。

ただ、パフォーマンスアップのために、カラダを現状から変化させることは必ずしも良い方向に働くとは限りません。

とくに急激な変化はパフォーマンスにかえって悪い影響をもたらすことさえあります。

「徐々に変えていく」

この概念は絶対に外すべきではないと思います。

より使う筋肉は大きくなっていく

なんとなく身体つきでどんなスポーツをやっているのかがわかることがあります。

それは、そのスポーツ特有の身体つきをしているからです。

スポーツによって、どの筋肉がどんなふうに発達しているのかというところに差が出ます。

これは別にその部位を重点的にトレーニングしているから、というわけではありません。

なので、競技にもよると思いますが、大抵の場合は意図的に筋肉を大きくする必要はあまりありません。やってれば発達するから。

逆に、競技特有の動きばかりをやることで、基本的な動き(走る、飛ぶ、投げる、止まるなど)に支障が出るような可能性もあります。

一見競技に関係なさそうな身体動作をウエイトトレーニングで行い、筋肉をつけたり筋力を上げることは、あながち間違いではありません。

筋肉を大きくする、筋力を向上させる、どちらにしても考慮したいこと

ウエイトトレーニングは筋肉を効率よく大きくする、筋力を向上させるためには、とっても便利な方法ですが、それが競技にとっていいのかどうかは常に判断する必要があります。

重点的に筋力強化したいということもあると思いますが、技術的な変動が起こることは間違いないので、どんなときも技術練習はあわせてしっかりやるべきです。

とくに筋肉を大きくする、という目的を持つ場合、そもそもなぜウエイトトレーニングで大きくしなきゃいけないのか?という問いかけは常にする必要があるでしょう。だって、基本的にはたくさんその動きをやっていれば必要なだけ発達していくんだから。

ちなみに僕は、

  • パフォーマンスを高めるために、技術練習に加えてやる必要があると判断したとき
  • 競技の特性はさておき、とにかくアクセルを強く踏めるようにするため
  • 競技動作によるカラダのバランスのくずれからの思わぬ怪我を防ぐため

こんなときにやっています。

すべての要素を選手がその瞬間必要としているかといえば、そうではありません。

ただ、必要となった時に急激に向上、改善できるほどトレーニング効果はすぐには出てくれません。

だから、常にちょこちょこやっておくのです。

必要になってからやるんじゃ遅いって方が大半ですから。

 


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