「アルギニンは運動前と後、どっちがいいのか」。ここで迷うのは自然です。
流れだけ先に決めておきましょう。“メイン開始の30分前”に時間を合わせる。 まずはこれを基準にします。
理由はシンプル。立ち上がりが整い、直前のバタつきを避けられ、毎回同じ時刻で比べられるので体感の差が読みやすいから。
運動後に足すのは基本しません。疲労や就寝との兼ね合いで乱れやすく、「次の山場の30分前」に回したほうが安定します(例外は後述)。
この記事では、
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“30分前”の型づくり、2) 筋トレ・有酸素の調整、3) 夜トレや長丁場の例外、4) 食事やカフェイン、EAA/プロテインとの時間差までを、今日から使える形で整理します。
基本は「運動前30分前」
メインセットや走り出しの三十分前。ここで時刻を決めるだけで、アップから本番までの流れがぶれません。直前は更衣や機材準備で慌ただしい時間。少し前に落ち着いて入れて、呼吸と姿勢を整える余白をつくるのがコツです。
流れの例
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運動三十分前:水をひと口 → アルギニン → 今日のメイン種目や距離を確認
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二十分前:可動域づくりと軽いドリル
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十分前:ウォームアップの強度を一段上げる → 本番開始
脂っこい食事の直後は外し、四十五〜六十分ほど間を空ける。空腹でムカつきやすい人は、ヨーグルトやバナナを少量だけ添えてから。カフェインは置き換えるか、どうしても使う日は時間差を。
運動後は基本入れない——“例外”はこう考える
原則は運動後に足さない。判定がぶれやすく、夜は睡眠も崩しやすいからです。
ただし次の山場がはっきりあるなら、**「次の山場の30分前」**として扱います。
例外で“あり”
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二部練・長丁場:夕方に本番が来るなら、その30分前に合わせる
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朝練のあとに本番(会議・試験・長距離移動):運動直後ではなく本番30分前
よくあるNG
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プロテインと一緒に“運動直後”:プロテインは運動後、アルギニンは次の30分前
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カフェイン同時:置き換えが基本。併用日は30〜60分差
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就寝2時間以内:使わない
線引き
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次の山場まで2時間以上 → その30分前
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2時間未満 → 使わない(翌日に回す)
筋トレの日:強度別・時間の組み方
高強度(スクワット/ベンチ/デッド)
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30分前:水ひと口 → アルギニン → 当日の重量とRPE確認
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20分前:可動域づくり
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10分前:神経寄りのアップ
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本番へ
緊張が強い日は40分前寄りで比較。カフェインは置き換え or 時間差。
ボリューム高め(日が長い)
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立ち上がりは同じく30分前
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セッションが長い日は、日中にシトルリンで“持ち”を作っておくとタレにくい(比較記事へ内部リンク)
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終了直後に追い足しは不要。プロテインだけで十分
夕方〜夜トレ
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夕食が重い日は45〜60分空ける
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就寝が近いなら前倒しかスキップ
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夜は運動後に足さない
空腹でムカつきやすい
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プレーンヨーグルト小さじ2〜3/バナナ数口を“先に”。量は少なめでOK
EAA/プロテインの置き場所
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EAA:アップ後〜本番中に少量をちびちび
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プロテイン:運動後に
有酸素の日:距離・内容で分ける
〜45分(ジョグ/ライトなペース走)
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出発30分前で十分
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胃が繊細なら、白湯ひと口 → 少量の補食 → 30分前
60〜90分(ロング/ビルドアップ)
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**出発60〜90分前の“下支え”**を入れてから、30分前で立ち上げ
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水分は少量を回数で
インターバル/坂ダッシュ(強度が跳ねる日)
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有酸素でも強度寄り。出発30分前固定+アップで心拍を軽く上げておく
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カフェインは置き換えが基本。併用は30〜60分差
朝ラン/通勤前ラン
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起床→水→出発30分前。時間が取れない日は20分前でも可
夕方〜夜ラン
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夕食が重い日は45〜60分空ける
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就寝まで2時間未満になりそうなら前倒しかスキップ
夕方〜夜トレ:就寝とカフェインの線引き
夜は眠りを崩さないことが最優先。
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就寝まで2時間未満 → 前倒しするかスキップ
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カフェインは置き換えが基本。どうしても飲む日は60分以上空ける
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運動後に足さない
具体例(就寝23:30)
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メイン19:30:18:50 アルギニン → 19:30 本番 → 20:45 終了(運動後は入れない)
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メイン21:00:使うなら20:00前後に前倒し。21:00以降は足さない
会食・飲酒がある夜は使わない判断で。
食事・カフェイン・EAA/プロテインの時間差
食事:脂っこい直後は外し、45〜60分空ける。空腹でムカつく人は少量の補食を先に。
カフェイン:置き換えがいちばん読みやすい。併用は30〜60分差。夜は控えめ。
EAA:役割は“動き出してから”。アップ後〜本番中に少量をちびちび。
プロテイン:運動後へ。前で一緒に飲む必要はない。
タイムライン例(筋トレ19:30)
18:50 アルギニン → 19:00 可動域→アップ → 本番 → 20:45 終了 → プロテイン
タイムライン例(ラン60〜90分)
6:00 補食少量 → 6:30 アルギニン → 出発 → 走り出して10〜20分後にEAA少量 → 帰宅後プロテイン
胃が弱い・減量期・空腹が苦手な人の小ワザ
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少量の“ひと口”を先に:プレーンヨーグルト小さじ2〜3、バナナ数口
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白湯で整える:冷たい飲み物は避け、白湯ひと口→アルギニン
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脂っこい食後は外す:45〜60分空けてから
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減量期:60〜90分前に少量の炭水化物 → 30分前にアルギニン
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時間が押したら見送り:直前に慌てず、次の切れ目まで待つ
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合わないサインが出たら中止:別日に少量・同時刻で再開
よくある失敗と直し方(運動版)
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直前に慌てて飲む → 次回からメイン30分前に固定
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毎回タイミングがバラバラ → 同じ時刻で3〜5回そろえる
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脂っこい食後すぐ → 45〜60分空ける。必要なら少量補食を先に
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カフェイン同時 → 置き換え or 30〜60分差
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運動後にも追加 → しない。次の山場がある日だけその30分前
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量で解決しようと増やす → 目安量+時刻の再現性を優先
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就寝が近いのに飲む → 前倒し or スキップ
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体調が荒れているのに続ける → 中止して、落ち着いてから少量・同時刻で再開
体質・スケジュール別アレンジ
在宅→夕方運動:15〜16時に一度立ち上がり→30分前に合わせる。夕食が重い日は45〜60分空けてから。
出社→夜トレ:ジム到着の30分前に。就寝2時間未満なら前倒し or スキップ。
朝練→通勤:起床→水→出発30分前。朝練後は入れず、午前の山場があるならその30分前。
シフト制・夜勤:”夜”の代わりに仮眠の30分前。勤務前は30〜45分前。明けは使わない。
月経前でむくみやすい:水分は少量を回数で、塩分控えめ。強度は無理せず30分前を淡々と。
胃が繊細:白湯ひと口→少量補食→30分前。脂っこい食後は45〜60分空ける。
マスターズ世代(40代以降):可動域に5分。強度が高い日は40分前寄りで比較。通院・服薬中は医師に相談。
FAQ(運動前・運動後)
Q. アルギニンは運動前“何分前”?
A. 30分前が基準。時間が取れない日は20分前でも可。まず3〜5回そろえてから微調整。
Q. 運動後にも飲むべき?
A. 基本は入れない。次の山場がある日だけ、その30分前に回す。夜は足さない。
Q. 筋トレ(高強度)の日は?
A. メイン30分前。緊張が強い日は40分前寄りで比較。EAAはアップ後、プロテインは運動後。
Q. ランニング前はいつ?
A. 出発30分前。60分超のロングは出発60〜90分前の下支え→30分前で立ち上げ。
Q. 夜トレで就寝が近いときは?
A. 就寝2時間未満になりそうなら前倒し or スキップ。運動後の追い足しはしない。
Q. 食後すぐでも大丈夫?
A. 脂っこい食事の直後は避け、45〜60分空ける。空腹でムカつく日は少量補食を先に。
Q. コーヒー(カフェイン)と一緒でOK?
A. 判定がぶれるので置き換えが基本。併用する日は30〜60分差。夜は控えめに。
Q. どれくらいの期間で判断すればいい?
A. 同じ時刻・同条件で3〜5回。合う型が見えたら、前後10分単位で微調整。
安全の目安(やさしく)
アルギニンは“運動の立ち上がりを助ける補助”。体調が揺れる日は使わない判断がいちばん安全です。
医師に相談してから始めたいケース
通院・服薬中(降圧薬/硝酸薬〈狭心症〉/PDE5阻害薬など)/心臓・血圧・腎臓・肝臓・糖尿病の持病/妊娠・授乳・妊活中/手術の前後。
その日は中止するサイン
強い胃の重さ・胸やけ・吐き気/発疹やかゆみ/動悸・めまい・息苦しさ/寝つきにくい・夜間覚醒の増加。
→ 中止して様子を見る。再開は少量・“30分前”固定から。
基本ルール
目安量を守る/カフェインは置き換え、併用は30〜60分差/アルコールがある日は使わない/脂っこい食後は45〜60分空ける/高温多湿・直射日光を避け、子どもの手の届かない場所で保管。
まとめ:運動は“30分前”に時間を合わせる
迷ったらここに戻します。
メイン開始の30分前。 運動後は足さず、次の山場がある日だけその30分前に。就寝2時間を切る夜は前倒し or スキップ。食後は間を空け、カフェインは置き換えるか時間差で。量で解決しようとせず、目安量+時刻の再現性を守る。
この型を3〜5回そろえるだけで、体感は一段と読みやすくなります。