ベンチプレスでトレーニングするときの回数(何回挙げるか)、インターバル(休憩時間)についての考え方を解説していきます。
ベンチプレスをやる目的によって、適切な回数とインターバルは変わってくるので、自分の今いちばん欲しい効果をイメージしながら読み進めていってみてください。
目的別:ベンチプレスの回数とインターバルの考え方
3つの目的にわけて、紹介していきます。
ベンチプレスをやろうとしているなら恐らく、どれかひとつには当てはまるはず。
- 胸の筋肉(大胸筋)を大きくしたい
- ベンチプレスで重い重量を挙げられるようにしたい
- ベンチプレスをやったことがない
胸の筋肉を大きく逞しくしたい
胸の筋肉を大きくして、胸板を厚くしたい場合は「筋肉量を増やす」ことが必要です。
筋肉量を増やすために適切とされる回数は「6〜12回」とされています。
このとき、重さは何キロでもいいというわけではなく、6回と決めたら6回ギリギリ挙がりそうな重さ、12回と決めたら12回ギリギリ挙がりそうな重さにすることがポイントです。
ほとんど余裕がない状態で筋肉を追い込み続けることで、筋肉量は増えていきます。
1セット終わったら、インターバル(休憩)を挟みます。
時間は60〜90秒。
短ければ短いほど、筋肉の疲労が抜けないままやることになるので、より筋肉を追い込むことができます。
ただその一方で、あまり重い重量を持ち挙げることができなくなってしまうので、はじめは90秒から始めてみるのが無難です。
インターバルを挟んで、はじめは2セットから、慣れてきたら3〜5セットくらいまでやってみましょう。
ベンチプレスで重い重量を挙げられるようにしたい
ベンチプレスであつかえる重量を重くしたい場合、もしくは上半身の筋力(特に押す力)を強くしたいという場合、ポイントになるのは「いかに重い重量でベンチプレスのトレーニングができるか」です。
ベンチプレスの重量の向上、筋力の強化に適切とされる回数は「1〜5回」とされています。
このときの重さは、決めた回数と同じ回数がギリギリ挙がる重さ、もしくはやや余裕のある重さとされています。
一瞬で瞬発的に大きな力を発揮するためには、その目的の通り、一瞬だけでいいから大きな力を必要とするトレーニングを行うことが適切だからです。
ベンチプレスでいえば、1回でいいから持ち挙がる最大限ちかくの重さをつかってトレーニングすることが適切ということになります。
1セット終わったら、インターバル(休憩)を挟みます。
時間は2分程度。
1セットの疲労をしっかりとってから次のセットを行うことで、より重い重量でのトレーニングをやりやすくするためです。
インターバルを挟んで、3〜5セットくらいまでやってみましょう。
注意点をあげるとすると、はじめの1〜2セットは余裕のある軽めの重量でカラダを慣らしてから行うことです。
いきなり限界ギリギリの重さを扱ってしまうと、怪我につながるリスクが高くなります。
少しずつカラダを慣らして、重さを上げていきましょう。
重量も毎回ギリギリの重さを無理に扱わず、少し余裕のある程度に止めておくことも怪我のリスク回避につながります。
また、この目的でトレーニングするときは極力パートナーの補助についてもらうことをオススメします。
それが無理ならセーフティバーを使って、潰れてしまったてもバーベルの下敷きにならないようにする工夫が必要です。
ベンチプレスをやったことがない
ベンチプレスに挑戦したいけど、やったことがない。
こういう人はまず必ず、ベンチプレスのフォーム習得から行いましょう。
胸板を厚くするにも、筋力を向上させるにも、まずはベンチプレスのフォームが安定していることが大前提です。
重さには一切こだわらず、適切なフォームを習得するために余裕のある重さで始めましょう。
適切なフォームとは、怪我のリスクが限りなく少なく、目的に沿ったフォームです。
適切なフォームは動画などでたくさんの人が発信しているので、誰でも知ることができます。
ただ、自分のフォームが本当に適切かどうかは、やっている本人がフォームチェックできるわけではありません。
ここは、トレーニング指導の専門的な知識のある人にお願いすると良いでしょう。
最後に
ベンチプレスは「胸板を厚くして男らしいカラダになりたい」「高重量を挙げて上半身の筋力を強化したい」などの目的で行われることがほとんどです。
どちらにしても、適切なフォーム(怪我のリスクが限りなく少ない、かつ目的に沿ったフォーム)で行うことが重要なので、まずはフォームを意識しやすい軽めの重量から始めてみましょう。
焦る必要はありません。
急激に重量を増やしたところで、そんなにすぐには筋肉は増えないし筋力も強くはならないからです。
少なくとも1ヶ月間は、重さにとらわれずフォームを重視して根気強くベンチプレスのトレーニングを繰り返しましょう。
やっていくうちに自然と適切なフォームで動けるようになってきます。
それ以降は、胸板を厚くすることを重視するなら「6〜12回で限界になる重さを限界ギリギリまで持ち挙げる」トレーニングをインターバル60〜90秒程度を挟みながら繰り返しましょう。
ベンチプレスそのものの挙げられる重量を増やしたいのなら、「1〜5回で限界になる重さを限界の1〜2歩手前まで持ち挙げる」トレーニングをインターバルを2分程度挟みながら実施しましょう。
安全面を考慮すると、1回だけしか持ち挙がらない、1回持ち挙がるかどうかもわからない重さの場合は補助をつけるかセーフティバー(もしバーベルを挙げられなかったとしても支えてくれるバー)の使用をおすすめします。
また、マンネリ化を防ぐためにも、2〜3ヶ月に1回は必ずプログラムの内容を変えるようにしてみてください。