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”鼻だけ呼吸”は1日で変われる?欧米で広がる日中の鼻呼吸トレーニングと小顔・姿勢の関係

ラグの上にあぐらで座り、背筋を伸ばして静かに呼吸を整える女性の後ろ姿 姿勢とコンディショニング

在宅ワークの画面前や撮影の待ち時間に、ふと気づくと口が半開きになっている。鼻呼吸を意識して3日続けたのに、気づけば元に戻っている。そう感じている方に、先に結論をお伝えします。鼻呼吸トレーニングで1日のうちに変わるのは呼吸の感覚までで、続くかどうかを決めているのは「鼻」ではなく、頭が肩の真上に乗っているかどうかです。

鼻呼吸トレーニングとは?やり方と数値の目安

鼻呼吸トレーニングとは、日中の活動中も口を閉じ、吸う息も吐く息も鼻から通す習慣を意識的に作る方法である。就寝中に唇をテープで閉じる方法とは別物で、起きている間に唇・舌・呼吸のリズムを整える点が違います。

基本の手順は次の4つです。

  1. 唇を軽く閉じる。上下の歯は触れさせない(歯が当たっているなら、すでに噛みしめています)
  2. 舌全体を上あごに軽く触れさせる。舌先は前歯の少し後ろに置く
  3. 鼻から4秒かけて吸い、6秒かけて鼻から吐く(1分間に約6回のペース)
  4. 1回3分、1日3回から始める。慣れたら歩行中や家事中にも広げる

1日で変わること、変わらないこと

1日で変わるもの

口の渇き、朝起きたときののどの違和感、そして「いま舌が下がっていた」と自分で気づけるようになること。この3つは早い人なら初日から実感できます。

1日では変わらないもの

フェイスライン、骨格、姿勢です。口呼吸が顔つきに影響するという報告は主に成長期の子どもを対象にしたもので、大人が鼻呼吸を続けて顔の骨格が変わるという確かな根拠は、今のところ確立していません。小顔を期待するなら、口まわりの緊張や顎下のむくみが減って輪郭が軽く見えるところまでが現実的な上限です。

続かない女性に共通するのは「頭の位置」

頭の重さは体重のおよそ10%で、50kgの方なら約5kgあります。この重さが肩の真上から前に出るほど、首の後ろは固まり、あごが下がって口が開き、舌も下に落ちます。口を閉じ続けるには、あごと舌が楽に収まる位置に頭がなければなりません。意志の力で口を閉じても、頭の位置が前のままなら数分で元に戻ります。

自分で確かめる方法は2つあります。

  • 壁チェック:かかと・お尻・肩甲骨・後頭部を壁につけて立つ。後頭部が壁につかない、またはつけるためにあごが上がるなら、頭が前に出ています
  • 肋骨チェック:口を閉じて鼻から吸い、両手を下の肋骨の側面に当てる。肩だけが上がり、指が左右に広がらないなら、鼻呼吸が胸の上部だけで行われていて、数分で苦しくなって口に戻ります

鼻呼吸トレーニングが向く人、向かない人

向いているのは、起床時に口が渇く、日中ふと口が開く、カメラや人前で口元の緊張が気になる、という方です。鼻が通っていることが前提になります。

次に当てはまる場合は、トレーニングより先に耳鼻咽喉科での確認をおすすめします。鼻づまりが続いている(アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔弯曲などの可能性)、息を深く吸うとめまいがする、いびきや睡眠中の無呼吸を指摘されたことがある。鼻の通り道が物理的に狭いまま鼻呼吸を頑張ると、酸素が足りない感覚だけが残ります。

7日間の進め方:回数より先に確認すること

1〜2日目は、壁チェックと肋骨チェックだけを行い、鼻呼吸の回数は増やしません。3〜4日目に1回3分を1日2回、5〜7日目に1日3回へ進めます。途中で肩が上がる、首が詰まる、めまいがする場合は、その段階に戻ります。7日後に確認するのは「口が閉じていた時間が増えたか」で、小顔の変化ではありません。

現場で見てきた、鼻呼吸トレーニングのつまずき方

指導歴15年、通算15,000セッション超、俳優・ダンサー・歌手などプロ表現者を300名以上指導してきた中で、鼻呼吸の相談は繰り返し出てきます。つまずき方にはパターンがあります。

パターン1:撮影や稽古の待ち時間にだけ口が開く

本番では閉じているのに、待機中の画面チェックや台本読みの姿勢になると口が開く方がいます。スマホや台本をのぞき込む姿勢で頭が前に出て、あごが下がるためです。初回に壁チェックを行うと、後頭部が壁に届かない方は少なくありません。この場合、鼻呼吸の回数を増やしても改善せず、画面の高さと頭の位置を先に直すと口が閉じやすくなります。

パターン2:頑張りすぎて首と肩がこる

鼻呼吸を意識するあまり、吸うたびに肩をすくめて空気を入れようとする方がいます。1週間続けて首肩のこりが強くなった、というのが典型です。このときは1回3分を1分に戻し、吸う量を半分にして、肋骨の横が少し動けば合格とします。量を増やすのは、肩が上がらなくなってからです。

当店では最初の2〜3回のセッションを、鼻呼吸の練習ではなく、頭の位置と肋骨の動きの確認に充てます。順番を逆にすると、同じ失敗を繰り返しやすいからです。

鼻呼吸が自然に続く体は、骨格デザインで作る

私が指導している骨格デザインは、骨盤・肋骨・肩甲骨の位置を設計し直し、頭が肩の真上に乗る姿勢を作るメソッドです。鼻呼吸のために何かを足すのではなく、口が自然に閉じる位置まで体を戻すので、トレーニングを意識しなくても続きます。重いウエイトや極端な食事制限は使いません。

鼻呼吸トレーニングのQ&A

Q1. 口呼吸とは何ですか?

口呼吸とは、安静時や活動中の空気の主な通り道が、鼻ではなく口になっている状態である。運動中に一時的に口を使うのは自然ですが、座っているときや話していないときに口が開いているなら、口呼吸が習慣化しているサインです。

Q2. 日中にマウステープを使ってもいいですか?

日中の使用はおすすめしません。会話や体調の変化にすぐ対応できず、鼻が詰まったときに息苦しさを招くためです。まずは舌を上あごに置いて自然に口が閉じるかを試し、それでも閉じない場合は頭の位置を疑ってください。

Q3. 鼻づまりがあるときは鼻呼吸をやめるべきですか?

無理に続ける必要はありません。数日以上鼻づまりが続くなら耳鼻咽喉科で原因を確認し、通りが戻ってから再開します。花粉の時期だけ中断して、肋骨の動きの練習だけ続ける方法もあります。

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執筆:NSCA-CPT/CSCS保有トレーナー・瀧本銀次朗。指導歴15年、通算15,000セッション超、俳優・ダンサー・歌手などプロ表現者を300名以上指導。

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